東京ですか? ?? [食通日記]
治安上の問題があり、生活環境が劣悪な土地で、60歳を越える日本人の技術者が毎日汗水垂らして働いています。
小柄で前・中頭部は禿げ上がり、長い後ろ髪、ひげ、と独特の風貌の建築家Aさんは、現場の若者達に「カンフーの達人」と思われているそうです。
さる週末、宿舎で寝ていたら、朝の5時頃なのに警官が部屋にやってきてなにやら話すので、「なにか治安上の問題が起きたのか?」、と思い、急ぎ通訳をたたき起こして事情を聞いたところ、
「寝違えて、首が回らなくなったので治してほしい」
と依頼されたとのこと・・。
どうやら、「東洋医術を極めているカンフーの達人」、と思われていたようです。Aさん、朝からたたき起こされたのに断ることもせず、肩をもんであげたところ、
「すっかりよくなった」
と、警官は喜んで帰っていったそうです。
ただ「居る」だけでも苦痛なこのアフリカのど田舎で、自分の仕事をしっかりしながら、そこに住む人たちとも仲良くつきあっていく、ODAを最前線で支えている日本人にはそういう人たちが多いのです。
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首都に戻って、昨日はお昼に新たなレストランに「挑戦」しました。
空港の滑走路近く、離着陸する飛行機が頭上をバンバン飛んでいく、車の通行量の多い大通りの脇に、ドアもない掘っ立て小屋(ごめん)で営業する日本食レストラン(?)が、こちらです。
そう、「東京ですか?」
なんか、「水曜どうでしょう?」みたいなネーミングですが、現地の人がやっています。彼は以前、日本のゼネコンの工事現場でコックとして働いていたそうで、そのときに覚えた日本食で店を開いたそうです。
箸の持ち方を描いた紙も貼られています。親切〜!
なんと「チャレンジング」な人でしょう。
大使館や協力隊員にもよく利用されているようで、店構えはとってもシャビーですが、「安くてうまい」です。かつ丼なんて1500セーファー(250円くらい)でとってもおいしいそうです。
日本食レストラン数多しといえども、なかなかないのがカレーです。なぜなら、日本風のカレーはカレールーが必要ですが、高くて入手が困難なのです。
しかし、この店には「カレースープ」と称するものが、蓋付きどんぶり(もちろんプラ)で出てきますが、これ、要するにカレールーです。私はとんかつとカレースープとスプライトを注文しました。
こんな感じです・・。
すごいですね〜、これで4500セーファー(750円くらい)です。「食通日記」的には「A」です。
これなら毎日食べたいです。
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「金を出したら自らは机に座ってひたすら文書を作成するのみ。でもしっかり口は出す」ドナーが多いなかで、日本人は自ら現場に入り、ただモノを作るだけでなく、自ら体と手を動かして現地の人々に技術を教えて自立させる。時にはマッサージもしたりする・・。カンフーを教えたりもする・・。(してないか・・)
そんな日本の海外技術協力、やっている人々に敬意を表するとともに、少しでも多くの日本人に参加してほしいと願っています。
いやいや、頭を垂れるのみ…。
ご苦労様です!
by hypo (2012-12-15 21:46)