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こみあげるもの… [ただいま出張中]

今朝早くにガザを発ち、西岸地区のラマラに着きました。
ガザからイスラエルに抜ける国境エレズでは、イスラエルの厳重なセキュリティチェックを受けます。
ハマスの検問を受け、ファタファの検問を通ってから、1キロ以上の回廊を歩いてイスラエルの国境チェックポイントに着きます。
ここからチェックポイントを抜けるまで約1時間半かかりました。

詳しくは書きませんが、人を人とも思わぬ係員の態度(自爆テロがあってもイスラエル人に被害が及ばないように荷物検査の係員はパレスチナ人)。小さな子供、腰が悪くて一人で立てない老人を、一様に両手を挙げさせX線スキャナーに通し、遠くの二階で防弾ガラスの向こうから監視するイスラエル人。うまく確認できなければその指示で何度も繰り返される検査・・・。
その間に別ルートをコンベアで運ばれた荷物は奥の部屋で徹底的に調べられ、荷物受取場でトレイに載せられ出てきたスーツケースは開けられっぱなしで内容物がトレイの中に散乱。筆入れの中身もすべて散乱!袋に入れていたものはすべて外に出され、そのまま・・。

「テロから国を守る」ためなんでしょう、いわば「戦争状態」なのでしょう。
「これが世界の現実なのだ」と納得しようとしても、無性に腹が立って仕方がありませんでした。
理不尽さに蓄積、増幅され理性を超える怒り、そういったものが憎しみの連鎖を生み戦争につながるのだろうと、そのメカニズムを冷ややかに感じていました。

やっとチェックポイントを抜け、スーツケースをごろごろ転がして駐車場に着き振り返った時、「塀の向こうにいて出てこられない」ガザの人びとのことが思い出され、改めて感じたその理不尽さにこみ上げるものがありました。

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